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SDF [フランス]

SDF(Sans Domicile Fixe) 住所不定者=ホームレス

 英語というか日本語だと自衛隊(Self Difence force)となるが、フランス語だとまったく違った意味である。”Sans Domicile Fixe”の略で簡単に言えばホームレス。

 今から11年前の11月下旬。初めてパリを訪れた時、ルーブル美術館の夜間開館で長居をしてしまい、夜11時頃、ホテルまで地下鉄に乗ることになった。その時、パリは大寒波で外気温は-11℃!。地下鉄の入口を見つけ、改札口までの間というかホームまでホームレスの人人人。さすがに地下鉄を運営するパリ交通公団もこの寒さの緊急避難から積極的にホームレスを暖かい地下鉄駅入ることを許可したらしい。そこでびっくりしたのが、普段はお金を恵まないパリジャンが、お金だけでなく食料やら衣類をそれらの人に差し入れている光景があちこちで見られたことであった。
 
 この手の話しで出てくるのがピエール神父(Ave Pierre。現在92歳!)。エマウス(EMMAUS)という団体を設立し、ホームレス救済に乗り出した。神父はいろいろ物議をかもす発言もするものの、行動する神父として、多くのフランス人の尊敬を集めている。
 また、「心のレストラン」(Les Restaurants du coeur)もはずすことができない。こちらはどちらかというと、ホームレスと言うより失業者などの低所得者のほうが対象であるが、ホームレスも利用することができる。このレストラン何かというと、早い話、冬の間、食料を無料で供給しようというものである。配給だけでなく、温かい食事を提供するのも特徴。すべて寄付でまかなわれている。1985年にコリーシュ(Coluche。残念ながら事故で死去。)というコメディアンが始めたもので、毎年年末になるとニュースに登場し風物詩となってきている。
 この他にもサミュソシアル(samusocial)とかいう団体を始め、自治体・民間のさまざまな団体がある。政府も左派・右派問わず、この手の問題、つまりホームレスが多いと言うことはフランスの恥(ここで肝心なのはホームレスの人そのものが恥というよりも、社会制度の欠陥の結果と認識していることである)と、年々厚い施策が施されている。
 
 が、肝心のSDFの皆さんはそういった手をさしのべても、拒否することが多い。声をかけているものの、残念ながらというか彼らの自己意志から寒波が来ると死んでしまうと言うことが多いらしい。中には緊急避難施設に飼い犬が持ち込めないから行けないなどとだだをこねるSDFもいるとのこと。やはりフランス人は「個人の意志」が強いようである。が、SDFの皆さんは日本と違って、たとえばリュクサンブール公園とかそういった人が多く出入りする公園にはあまり住み着かないようで、なるべく他人にはかからないようにしているようです。結局、フランス人の根底をなす「個人の意志」の尊重をしながら、いかにSDFの皆さんを救済していくかが問題となっているようである。


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